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ELECTRICAL MACHINES / INTERACTIVE LAB 01

同期発電機の電機子反作用

電流のタイミングが変わると、磁界の向きが変わる。
回して、止めて、同じ場所の磁束を比べる。

オフライン動作 2極 / 平衡三相 / 基本波モデル
まずは「教科書の基本モデル」で観察。位相 φ は主磁束による起電力 E₀ 基準です。端子電圧 V 基準の力率との違いは、下の「モデルの前提」で確認できます。

01 磁界を空間で見る

交差磁化作用
ドラッグで回転 · ホイールで拡大
固定子から見る / θ = 0°磁束線は模式経路。強さは矢印・数値で比較。
主磁束方向の合成成分1.000基準の主磁束 = 1
横向きの電機子成分−0.450交差磁化をつくる成分
合成磁界の大きさ1.097上の「方向別成分」とは別の値

P N極の回転方向側 +45°

薄い気隙の半径方向成分 / 正規化値
主磁束だけなら+0.707外向き
+
電機子電流が追加−0.318内向き
=
実際の合成+0.389外向き
逆向きに重なり、この場所は 45% 弱くなる

同じ場所で |B| が弱くなる
強くなる気隙帯の色 = |合成| − |主磁束のみ|。帯をクリックして P を移動。Pの3本の矢印は同じ場所の値を並べて表示。

02 電流はいつ流れる?

U相 / 振幅をそろえて表示
━ E₀,U(主磁束による起電力)┄ iU(電流)

03 どこで強まり、弱まる?

回転子に固定した位置 χ
━ Bf━ Ba━ 合成 B縦線 = 観測点 P

上下は半径方向の符号です。+は外向き、−は内向き。S極で負でも、絶対値が大きければ磁束は強い。

04 3つの作用を、理由からつなぐ

下のボタンで観察位置も切り替わります

起電力と電流が同相でも、起電力と主磁束は同相ではありません。起電力は「コイルを貫く磁束の変化」から生まれるためです。

θ = 0° では主磁束は右向き。U相の電流は最大で、右ねじの法則から三相を合成した電機子磁束は下向き。主磁束と直角になります。

P を N前側 → N後側に切り替えると、片側で打ち消し、反対側で強め合うことが見えます。

電流が起電力より 90° 遅れると、三相電流の組合せは回転子が90°手前にあったときの組合せになります。

電機子磁束も抵抗の場合の下向きから、回転と逆向きに90°ずれて左向きへ。右向きの主磁束を打ち消します。

A = 0.45 なら、N中心で 1 − 0.45 = 0.55。S中心でも内向き磁束の絶対値が小さくなります。

電流が起電力より 90° 進むと、三相電流の組合せは回転子が90°先に来たときの組合せになります。

電機子磁束は下向きから回転方向に90°ずれて右向きへ。主磁束と同じ方向で強め合います。

A = 0.45 なら、N中心で 1 + 0.45 = 1.45。S中心でも内向き磁束の絶対値が大きくなります。

要点

電流の時間的な位相差 → 三相電流がつくる磁界の空間的なずれ → 主磁束への向きが「直角・逆・同じ」に変わる。

モデルの前提・数式・端子力率との違い 正確に学ぶための補足

1. 主磁束そのものを消しているわけではない

界磁電流を一定にしたときの主磁束を Bf として表示し、電機子電流による寄与 Ba を重ねます。線形モデルでは B = Bf + Ba。「減磁・増磁」は、この合成磁束への作用を指します。矢印は磁束分布の基本波の軸・強さを表す空間ベクトルで、ある一点の実際の磁力線そのものではありません。局所の向きは気隙の小矢印と観測点 P で見ます。

2. 基本モデルの位相差と、端子力率は区別する

最初のモードでは、主界磁による起電力 E₀ に対する電流の遅れを φ とします。教科書の「抵抗なら純交差」という原理図を再現するモードです。実際の端子電圧 V に対する力率角と厳密に同じではありません。負荷時には E₀ と V の間にも負荷角 δ が生じるためです。基本モードの R/L/C ボタンは原理を分離した模式ケースで、実際の回路の全挙動を解いてはいません。

まずは基本モデルで3つの作用を観察してください。

負荷角 δ —端子電圧比 V/E₀ —

補足モードでは、巻線抵抗・漏れリアクタンスを0とし、電機子反作用リアクタンス Xa だけを含む線形円筒機の式 E₀ = V + jXaI を解きます。A = XaI/|E₀| と置き、δ = asin(A cos φ)、ψ = φ + δ、V/|E₀| = √(1 − A²cos²φ) − A sinφ。ここでは φ が端子力率角です。抵抗負荷でも主界磁に対して厳密な純交差とはならない点を確かめられます。これは実機の飽和や制御まで再現するものではありません。

3. 気隙と三相電流の式

2極機を正面から見て、回転方向は反時計回り。主磁束軸を d、そこから反時計回り90°を q とします。基本モードで ψ = φ、補足モードで ψ = φ + δ。

Bf = (1, 0)
Ba = (−A sin ψ, −A cos ψ)
B = (1 − A sin ψ, −A cos ψ)

Bf,r(χ) = cos χ
Ba,r(χ) = −A sin(χ + ψ)
Br(χ) = Bf,r(χ) + Ba,r(χ)

気隙の式は、薄く一様な気隙での半径方向基本波の近似です。高調波、スロット、飽和、突極性、端部漏れ、過渡応答、AVRは省いています。気隙と端部配線の寸法は見やすく誇張しています。模式磁束線は閉じた経路を示すだけで、有限要素解析の結果ではありません。線の本数から強度を読み取らず、矢印の長さ・数値・色帯を見てください。

各相の正電流で生じる磁界軸は αU = −90°、αV = 30°、αW = 150°。電流は ik/Imax = cos(θ − αk − 90° − ψ) です。各相の基本波磁界を (2A/3)(ik/Imax)(cosαk, sinαk) とし、3つを足すことで電機子磁束を計算しています。「各相の磁束矢印」で確認できます。

4. なぜ起電力と磁束に90°の関係があるのか

この巻線の取り方では、U相に鎖交する主磁束は λf,U ∝ −sinθ。したがって e₀,U = −dλf,U/dt ∝ cosθ。θ = 0° のとき、鎖交磁束自体は0でも変化の速さが最大なので、起電力が最大になります。抵抗の模式ケースではその瞬間に iU が最大。右ねじの法則で合成磁界の向きを求めると、主磁束に直角になるのです。

φ = 0° の基本モデルでは、合成磁界の主磁束方向成分は1のままですが、合成ベクトルの長さは √(1 + A²) です。「交差磁化だから合成ベクトルの長さも絶対に変わらない」という意味ではありません。さらに実機では飽和などで結果が変わります。

参照した資料

日本電気技術者協会「発電機と電動機(4)電機子反作用」(三相電流、回転磁界、局所的な増減の説明)
日本電気技術者協会「同期機の電機子反作用」(交差・減磁・増磁、同期リアクタンスと負荷角)

教材・図形・計算実装は独自作成。参照資料の図や画像は使用していません。外部通信は上記リンクを開いた場合のみ発生します。