単相ブリッジ整流
まずは片方の半周期だけ。電源の向きを変えたとき、中央の抵抗に注目してください。
電流の通り道
正の半周期電圧の波形も、同時に見る
入力の1周期分縦の点線が今の瞬間。入力の負の山も、出力では上向きになります。
電源が反転しても、
抵抗の電流は同じ向き。
電源が反転すると、電流が通る2個のダイオードが入れ替わります。それでも、抵抗へは上から入り、下から出ます。
引っかかりやすいところを確認する
ダイオードの向きは、どこを見ればよい?
ダイオードは、アノードからカソードへ流れる向きが順方向です。この教材では順方向には流れ、逆方向には流れない理想的な素子として扱います。まず横棒の位置を探してください。
図のD1・D2は、どちらも出力の上側へ向いています。D3・D4は、どちらも出力の下側から外へ向いています。記号の向きは固定のまま、電源の極性だけが変わります。
4個とも流れたり、抵抗を通らずに流れたりしない?
例えばAがBより高い電位のとき、D1とD3が導通します。理想ダイオードなので、出力の上側はAと同じ電位、下側はBと同じ電位になります。
このときD2とD4は、カソード側のほうがアノード側より高い電位になるため、逆方向となって電流を止めます。AからD4を通って下へ行こうとしても逆向きですし、D1を通って上に行ったあとD2からBへ抜けようとしても逆向きです。
そのため、この接続と前提では、AからBへの導通経路は抵抗を通る道になります。まず「流れない枝を隠す」を試すと、直列の1本の道として追えます。
全波整流すれば、一定の直流になる?
向きは一定になりますが、大きさは一定になりません。このように一方向で大きさが周期的に変化する電流を、脈流と呼びます。波形には山と谷が残り、入力が0 Vになる瞬間は抵抗の電流も0 Aになります。
この教材には平滑用コンデンサーがありません。コンデンサーを加えると電圧の谷を埋められますが、ダイオードの導通期間も変わるため、ここで見ている抵抗だけの回路とは分けて考えます。
電験の式には、どうつながる?
入力電圧を vAB=VA−VB、抵抗の電圧を上側から下側へ測った vR とします。理想ダイオードでは次の関係になります。
iR = vR / R
ここでは入力の最大値を10 V、抵抗を10 Ωとしたので、入力が+10 Vでも−10 Vでも、抵抗の電圧は10 V、電流は同じ下向きに1 Aです。
入力の最大値を Vm とすると、出力電圧の1周期平均は、絶対値を取った正弦波の面積から 2Vm/π となります。入力の実効値を V と書く場合は 2√2V/π ≈ 0.900V です。最大値と実効値を取り違えないようにしてください。
この教材の前提:理想ダイオード4個、抵抗10 Ωのみ、入力は最大値10 Vの正弦波です。ダイオードの電圧降下、漏れ電流、切替時間は無視しています。実物では、電流経路上のダイオード2個分の順方向電圧降下が生じます。D1〜D4の番号は、この図での呼び名です。教本とは番号ではなく、向きと接続を照合してください。
矢印は電流経路を示す説明用の記号で、実際の電荷の運動や伝わる速さの再現ではありません。時刻を固定しても、再生中は方向を示す矢印が動きます。「連続で見る」の1×では1周期を12秒に拡大しています。0 Vの瞬間には矢印が消えます。「+」「−」は2端子間の相対的な極性であり、接地電位の指定ではありません。
回路配置、アニメーション、説明文は本教材用に作成。参照先を開く場合を除き、インターネット接続は不要です。